石巻市 女川の海にて・・
今年の3月11日の3回忌法要に仙台を訪れて以来、
5月31日~6月2日までの短い時間でしたが再び石巻を訪れました。
海が大好きで、こう見えても一応PADIダイビングインストラクターの資格を持っている私。
津波があった海を潜りたいと思い、石巻市の東側にある女川の海を潜りました。
初日は震災まで海水浴場として親しまれていた「夏浜」と言うポイントです。
このビーチはすり足で歩くと足元から「キュッキュッ」と美しい音が聞こえる「鳴り浜」海岸として知られています。
普段通りに歩けば何も聞こえませんがコツをつかむとおもしろい程に不思議な音がするので何度も鳴かせました。
そんな風情ある浜辺も海水浴に今は使われていません。
この時期の水温は10度ありません。(震災当時の水温は5℃)
この日は水温8℃でドライスーツ(スーツの中に水が入らない)を着て潜ります。
それを着ていても海水と接する頭と顔は、痛い程冷たく40分も潜れば寒くて震える程でした。
水中の透明度は3mくらいなので、一緒に潜るバディ(仲間)と離れない様に心がけました。
海中は地元の方々やボランティアダイバーのおかげで随分綺麗になりましたが、津波の爪痕がまだまだ残っていました。
リモコン、コンセント、コップ、花瓶、窓ガラス、自転車、タンス、家の壁など、今も、人間の生活が海の底に散乱していました。
近くのハマグリの養殖場から大津波で流れ着いた立派な貝類も目に付きました。
魚の量が少ないと感じましたが、小さな魚の生命を見つけました。
かわいすぎる小指の先程のダンゴウオ、3センチ程のダンゴイカ、海藻の中にはアサヒアナハゼ、岩場にはギンポの仲間やウミウシも沢山の種類がいました。
女川の海では海のパイナップルといわれているホヤが有名で、たくさんのホヤが岩場に根付いていました。
海の中も津波から2年3ヶ月経ち少しずつにでも元の姿に
たくさんのいのちを元気に育て育んでいるのだと感じました。
お世話になった石巻にあるハイブリッジというダイビングショップ。
オーナーの高橋さんはダイビングでオーストラリア、グアム、サイパンでお仕事をされ、
震災後地元の石巻に戻りダイビングショップをオープンしました。
私と年齢が近く震災の話や、海の話、お仕事の話もさせていただき、とても充実した旅となりました。
また、是非この地を訪れたいと思います。
では。。